◆シャルム
彫り込み鋼
ファイレクシアの変形者
爆破基地
血の芸術家
搾り取る悪魔

正解は血の芸術家です。シャルムコンボを並び替えると

シャルム
+彫り込み鋼、変形者
+爆破基地、芸術家、搾り取る悪魔

このようになるので、厚く取っている3段目から1枚外すことを考えます。2段目は墓地に置いてあるほうがよいため生き埋めを経由する場合が多く、搾り取る悪魔があるとサーチ先として便利です。芸術家と爆破基地は片方なくなっても残る片方をサーチすればよいため両方は要りません。サーチしやすく、シャルムをサクれて、クリーチャーにも飛ばせる爆破基地は芸術家より強いので、芸術家を外すのが正解となります。

◆タシグル
変身
潮吹きの暴君
印鑑、マナクリプトetc
白鳥の歌
有毒の蘇生
天才のひらめき

正解は天才のひらめきです。このデッキで無限マナが出る場合は(ほぼ)必ずタシグルの無限起動になります。その後、天才のひらめきを3回対戦相手に撃つことでも勝利できますが、それができないとしても白鳥の歌と有毒の蘇生でも勝利できます。有毒の蘇生のほうが天才のひらめきよりもコンボ時以外に強いので、天才のひらめきを外します。

(ほぼ)の例外として、無色無限しか出なかった場合には天才のひらめきが生きるようにも思えますが、その場合というのはつまり

①色マナを出せるアーティファクトがない
②天才のひらめきが手札にある
③青マナが1つ余っている

という場合だけなので、かなり状況が限られています。言い換えれば、このデッキで天才のひらめきを採用するのは普通のデッキで採用するのと同じようなことになります。

◆セルヴァラ
暗黒のマントル
ティタニアの僧侶
鏡の精体
ワイアウッドの共生虫
落葉の道三
適者生存
真実の解体者、コジレック
有毒の蘇生
Regrowth

正解はコジレックです。このレシピには2種類のコンボがありますが、どちらにせよセルヴァラの無限起動をすることになります。

セルヴァラ
+暗黒のマントル
+ティタニアの僧侶
+落葉の道三

セルヴァラ
+鏡の精体
+ワイアウッドの共生虫
+落葉の道三

全員で無限ドローを行う際、①自分がライブラリーアウトするよりも前に何らかの勝ち手段を引くか、②ライブラリーアウト対策をしていることで勝利できます。今回のレシピでは②のライブラリーアウト対策で考えています。

【コジレック+適者生存】でライブラリーアウト対策をしているようにも見えますが、実際のところはあってもなくても同じです。【有毒の蘇生+Regrowth】を相互に対象をとって唱え続ければライブラリーアウトしません。つまり、有毒の蘇生を抜かないかぎりコジレックは不要ということになります。(コジレックは楽しいカードではありますが、強いカードではありません。)
ずっと前にこの記事を書いて、具体例があったほうがいいと思って最近になって上の問題を作りました。この記事からですます調でなくなっているのは、この記事を考察として書き始めたからです。

EDHで「フィニッシャー」「コンボ」「ルート」「勝ち筋」「勝ち手段」の言葉は色んな意味で使われる。今回はその中の一部を取り上げて「決まり手」として考察する。

イメージは相撲の決まり手である。

◆決まり手とは?
「決まり手」の定義を一言で言えば「無くなったら詰むカード」だ。そこを「勝利条件カード」と言い換えても大間違いにはならないが、そうすると【玄武岩のモノリス+ブライトハースの指輪+ゴブリンの大砲】のような場合どう考えればいいのか分からなくなる。「やった!決まり手が3つもあるぞ!」ということでは当然ない。決まり手は以下のように定義する。

・決まり手の定義
そのデッキがどうやっても勝てなくなるように最少枚数でデッキからカードを抜くとき、その中に含まれるカード

・決まり手のセット
「これら何枚かのうちどれを抜いても上記の条件を満たす」という選択になった場合、それらをセットにして1つの決まり手として数える

例えば【汚れた契約、デモコン、偏執狂、ウーズ、おにぎり、トリスケリオン】の決まり手は【偏執狂】と【ウーズ、おにぎり、トリスケ】である。

デモコンという代わりがある汚れた契約は、無くなって詰むカードではなく、決まり手ではない。ウーズコンボはどのパーツも代えが利かないから3枚とも決まり手だが、1枚追放されると同時に残り2枚も駄目になるので、3枚合わせても仕掛けられるコンボの回数は1回である。そのため、数えるときは3枚合わせて1つの決まり手として数える。

決まり手がどれなのか、決まり手の数がいくつなのかを知れば、そのデッキが詰んでしまう状況を調べるのに役立つ。決まり手は厚いに越したことはないが、コンボ時以外に弱いカードが多いので、デッキに入れすぎないように注意が必要である。

◆決まり手がなくなる原因
追放するものでいえば、汚れた契約、デモコン、墓地対策、ソープロ、パス、遅延。(他にもあるだろうか?)かなり少ないと見ていいだろう。墓地回収や打ち消しも使えることを考えれば、決まり手は2つあれば不足することはないし、1つで済むデッキもある。

3つ目の決まり手を入れるのではなく、その枠を使って2つの決まり手をサポートした方がよさそうだ。

◆決まり手はよく過大評価されている
決まり手のカードは、引いた場合の弱さが見過ごされがちだ。ゴブリンの大砲、パーフォロス、瀉血、トリスケリオンなどは「仕方なく」入れるカードだ。仕方ない理由がなければ入れてはならないし、できることなら工夫して減らしていくカードだ。

例えば、バサルトブライトのあとゴブリンの大砲をサーチする代わりに独楽をサーチして、無限ドローを経由して偏執狂で勝利する。大砲をサーチできるカードは独楽もサーチできるので、大砲がサーチ先にある必要はない。

いうまでもなく無限マナはかなり強い状態だ。そのあとのために専用カードを入れるのは間違っている。とくに有色無限マナ。有色無限マナが出たとき「これを持っていれば勝てる」という呪文を調べてみよう。

①無限マナを出す過程に引っかかる誘発型能力(主にcast cip pig)
②マナシンク(タップ不要の起動型能力、X呪文、バイバックなど)
③サーチ呪文
④上記を引くためのドロー呪文
※他にもある(サクリ台、ストーム、墓地回収など)

①、②の一部が決まり手だが、最初からそれを持っている必要はない。いつ使っても弱い傾向のある②は枚数を抑えるべきだ。④を使って③を引き、少数の①②をサーチすることを目指す。無限マナが出た後の勝ち方は工夫の見せ所だ。

◆まとめ
第1に、決まり手でないカードを決まり手であると勘違いしないことが大事だ。タシグルの無限マナは白鳥の歌と有毒の蘇生で勝てるし、セルヴァラの無限ドローは道三とRegrowthと有毒の蘇生で勝てる。上記のカードが入っているなら天才のひらめきや旧コジレックは決まり手ではない。

第2に、決まり手を入れすぎないことが大事だ。限られた状況でのみ強いのだから、シルバーバレットのように考えよう。決まり手としての評価枠はデッキにつき1つか2つまでだ。3つ目の決まり手は3番目の強さだからあまりサーチされないし、2つで十分詰まないから詰み防止にもならない。3つ目の決まり手も確かに決まり手ではあるが、だからといってプラス評価にはならないということだ。
ドロー枚数 ≧ 1+ 0.5×マナコスト

3マナ以下のみ
ライフルーズは無視する
ドロー前の占術2は0.5ドロー換算する
1枚目のディスカードは無視する
2枚目のディスカードは−0.5ドロー換算する
◆1:3交換の分析

まず、シンプルな2人戦の例から入ります。
【フェリダーの君主】を対象に【究極の価格】を撃つと、

【究極の価格】:【フェリダーの君主】
1枚:1枚
2マナ:6マナ

このような交換となり、アドバンテージはそのままに4マナ分のテンポを得ることになります。仮にこれを繰り返すことができれば、除去側は浮いたマナで別のアクションができるようになるため、有利にゲームを進めることができます。

4人戦だとどうなるでしょうか。
先ほどの例にもう2人の対戦相手を追加すると、

【究極の価格】:【フェリダーの君主】:【ー】:【ー】
1枚:1枚:0枚:0枚
2マナ:6マナ:0マナ:0マナ

これは「アドバンテージを維持している」「テンポを得ている」と言ってよいでしょうか。色々な見方がありますが少なくとも、先ほどのように「繰り返すと有利になっていく」とは言えませんね。左からA,B,C,Dプレイヤーとして、AがBCDに対して順に同様の交換を合計n回行ったとすると、

A:B:C:D
n枚:n/3枚:n/3枚:n/3枚
2nマナ:2nマナ:2nマナ:2nマナ
(BCDの2nは、6n/3を計算したものです)

このように、1順する(n=3)ごとにAは他のプレイヤーに対してアドバンテージを1枚ずつ失っていきます。対戦相手の人数が3倍であるため、呪文で数えて1:1交換では対戦相手のうち1人との対等な交換にしかならず、3人との対等な交換にならないということですね。1:3交換ができてようやくドッコイドッコイになります。

また、仮にアドバンテージ面で1:3交換が取れる呪文があったとしても(そうなればアドバンテージとテンポの両面で4人対等な交換になるようにも見えますが)、アドバンテージやテンポのロスをBCDにうまく割り振ることができなければ、BCDのうちでAに対して有利に交換をする/しない者が現れてAは2位になります。

例えば、2マナで【忌むべきもののかがり火】を、その後のほうのターンで【電謀】を、B,Cのクリーチャーを破壊するために撃ち、【闇の腹心】2枚【ティタニアの僧侶】2枚【花を手入れするもの】2枚の合計6枚を破壊したとすると、

A:B:C:D
2枚:3枚:3枚:0枚
4マナ:6マナ:6マナ:0マナ

アドバンテージ面でもテンポ面でも1:3交換はできていることになります(2:3+3)(4:6+6)。しかし結果は、Dが大きく1位に近づき、Aは現状2位になります。これがAを1位から遠ざけているか、近づけているかと聞かれれば微妙なところです。

1位決定戦のルールでは1位になりにくくなるようであれば、それが2位になる動きであったとしてもしない方が良い。と言うと、1位を決める勝負なのだからこれは何も言っていないのと同じですね。除去を撃つのは、それが1位になるため貢献する見込みがあるからこそデッキに仕込んでプレイするということです。1:3交換はその見込みを測る上で多少役に立つかもしれない、という程度の目安にすぎません。

実際の対戦では、対戦相手のうちに土地事故したプレイヤーがいるなど、大きく有利不利の分かれていることも少なくありません。先ほどの例でDが事故っているならばBCにこの交換を仕掛けることでAが1位になることができるので、明らかにやる価値があります。対戦相手が平らになるように削る、つまり1位を邪魔する動きが強いと言えます。

*コンボは最終目的にとても近い行動なので、1つの呪文の価値がものすごく高くなり、アドバンテージの考え方とは縁遠いものになります。今回の内容は序盤〜中盤のフェアなやり取りにおいて役立てようとするものです。

*呪われたトーテム像のように特定の相手に強くあたるカードや、森の知恵のようにそもそもカードパワーが高いカード、すでに役目を果たしている闇の腹心、ラノワールのエルフ等のマナクリ、ハーミットのように1枚のカードに注力するタイプなど、カードの価値は様々なので、マナコストと枚数だけで考えないように気をつける必要があります。

以上のことをまとめます。
4人戦において2人戦の1:1交換に相当するのは1:3交換です。自然の要求でテンポを稼ぐには3マナの置物を破壊する必要がありますが、帰化の場合は6マナの置物を破壊する必要があります。これはひとつの側面でしかありませんが、自分の1マナには相手の3マナに相当する価値があることは覚えておいて損はないでしょう。

◆初手枚数が普通より1.5枚多い

スタンダードの初期手札枚数は7枚ですが、後手のファーストドローまで考えると、それは1/2の確率で手札に加わるため、初期手札枚数は7.5枚であるという言い方ができます。

EDHでは、ファーストドローが全プレイヤーにあるため8枚。それに統率者を合わせて9枚ということになります。

9 − 7.5 = 1.5

強力なマリガンルールが採用されているため、実際はもう少し小さな差に収まると考えられますが、マリガンをしなかった場合に1.5枚という大きな枚数差になるということは特筆に値します。

こういった理由で、他のフォーマットと比べてEDHは初手の枚数が多く、しかもそのうち1枚は伝説のクリーチャー呪文です。このことから、EDHは他のフォーマットよりもスクリューする(手札を消化しにくい)傾向にあることが分かります。

EDHでテンポが重要視される理由は、こういったところからも察することができます。他のフォーマットで蓄えた経験をEDHへ応用する際に、その経験を1:3交換、初手1.5枚増というフィルターに通してから持ち込むことによって、より正確に環境把握を進められると考えています。
今回はEDHの全体像をお伝えします。

ゲームのルール
・4人制
・1位決定戦(2位は意味なし)

参加プレイヤーの特徴
・思考能力の無限
・勝利への関心

プレイヤーに与えた2つの特徴から、この4人は限界まで勝率の高いプレイヤーになります。今回の目的は、彼らがどのようなプレイングをするのか可能な限り明らかにすることです。

デッキ構築を含め、EDHのプレイング方針にはナッシュ均衡があります。均衡下では、各プレイヤーは自身の勝率を今以上に上げることができません。この条件で迎える決着は各人にとって最も勝率が高く、目的にかなう決着と言うことができます。

デッキ構築のナッシュ均衡については、拙い内容ですが過去の記事をご覧ください。
http://jamira.diarynote.jp/201508102233032783/

このゲームの中ではどんなことが起こるのでしょうか。以下は私の予想になります。

◆全ての呪文が、唱える前に公開される
こちらは以前にもご紹介しました。
http://jamira.diarynote.jp/201501201530211882/

◆ディスカード前の妨害キャストが多い
全員とも(-1:-1:0:0)のアド損(加えてマナ損)を嫌って手札を温存していくため、手札消費が遅くなります。すると、手札上限やマナスクリューのために、今以外に唱えるタイミングがない呪文が現れます。その呪文は今打たなければ腐って(-1:0:0:0)の結果になります。それよりも今キャストして、(-1:-1:0:0)の交換にした方が優れています。妨害スペルを打つタイミングは主に(-1:-1:0:0)が(-1:0:0:0)になる直前、つまり「腐る直前」ということになります。

◆フィニッシャーが少ない
フィニッシャーはマストカウンター、マスト除去であるため、妨害が構えられている状況下では確実に(-1:-1:0:0)のアド損をする呪文になります。フィニッシャーは決め手として1つ手札にあれば良く、手札に来た2つ目以降のフィニッシャーはカウンターやハンデスと比べてマナ効率が悪いことがほとんどであり、不要なものとなります。
一般的なEDHよりも妨害が厚いため、重い呪文は採用されない傾向にあります。さらに、ラストターンでは何重にも構えられた妨害を突破するために、複数回勝利できる手札か、カウンターやハンデスを絡めた手札を用意していなければなりません。そのためフィニッシャーに使えるマナが限られています。

◆妨害されない行動のうちで最強の行動をとる
妨害される限りアド損、マナ損します。ですから、妨害されない行動の中から行動選択することになります。インスタント、ソーサリー、エンチャントは比較的使われやすい呪文ということになります。

◆見た目の1位にならないよう行動する
1位というのは、その時点で勝利可能性が高いプレイヤーのことです。妨害は見た目の1位に打たれます。ですから、見た目の1位にならないようにしながら、実際の1位を目指すことになります。手札公開も、非公開情報を操作する手段として用いられます。

◆全員の手札に常に勝ち手段がある
妨害と同様、フィニッシャーも温存され手札に残るため、4ターン目あたりから全員がリーチしている状態になります。これがラストターンまで続きます。

◆ゲームが進行不能になる場面がある
これは単なるルール不備なのですが、「手札公開しない」という宣言をする方法がルール上用意されていないため、全員が相手の行動を待ってゲームが進行不能になるケースがあります。これを解決するためには、通常の優先権とは別に、手札公開専用の優先権を設ける必要があります。

以上、思いついたことを書き出しました。
コメントは歓迎しますが、匿名の方はご遠慮ください。
【EDH】手札公開しよっ
※2016年追記:
この記事にはプレイヤーを挑発する不適切な表現があります。残念ながら、当時の私はそれに気づくことができませんでした。多くの方にご迷惑をおかけしたことをお詫びします。この記事は私の間違いを示すものとして、そのまま残しておきます。


今回お伝えしたい内容はこれ。
手札公開しない卓は正常な決着にならない。

モデルケースとして、以下の3人卓を考えます。

ズアーズアー(Z) → 猿術ズアー(P) → 解呪ズアー(D)
(Z ur、P ongify、D isenchant)

1ターン目は全員とも土地を置いて終了。

2ターン目。
Zが2枚目の土地と印鑑を置き、ターン終了。
Pも同様に印鑑を置いて、ターン終了。

そして、Dのターンになりました。

①手札公開しない卓の場合

(1)D は、3ターン目にズアーをキャストされないように解呪をSの印鑑に打ちます。結果はPが猿術を温存。ズアー、解呪、猿術の損失を見てみると
(Z:P:D=-1:0:-1)でPが有利です。

(2)Dは、Pが除去を持っている可能性に賭けてターンを終了することもできます。

その場合、3ターン目に入ります。
(Ⅰ)Zは、PやDが除去を持っていない可能性に賭けてズアーを唱え、Pの猿術を食らいます。
(Z:P:D=-1:-1:0)結果はDが有利。

(Ⅱ)Zは、PやDが除去を持っている可能性を警戒してズアーを唱えないこともできます。
(Z:P:D=0:0:0)結果は何の妨害もなく互角。

以上、3ターン目の1人目まで見ました。
ここで注目してほしい点は、ZとDに「〜という可能性を考えて」という賭けのシーンが多いことです。勝敗は「運」で決まります。

②手札公開する卓の場合

1ターン目、2ターン目の2人目まで同様。
Dのターンになりました。

解呪を印鑑に打てばZのズアーを阻止できるが、Pの1人勝ちになるためできれば避けたい。Dが解呪を打たなくて済むのは、Pが猿術を持っている場合です。つまり、Pが猿術を持っているか否かを確認したい。そのためにDは、解呪を公開します。その意味は「Pが手札を公開しない限り、この解呪はZの印鑑に打たない」。

Pは猿術を持っているので、手札を公開しても解呪が印鑑に打たれることはありません。よって、Pは手札を公開しません。

Zのターン、Pが猿術を持っていることを推測できるので、ズアーを唱えません。
10/24 訂正
×:Pが猿術を持っていることを推測できるので
◯:Pが猿術を公開するので

結果は(Z:P:D=0:0:0)で必ず互角となります。
手札公開の有無によって、勝負の結果が変わるということです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「EDHはぶっ放し環境」「ガチEDHプレイヤー」これらを言ったことがあるプレイヤーにお尋ねします。手札の公開についてちゃんと考えていますか?(もし考えているのであれば、今回私からお伝えすることは特にありません。)

手札公開の方法を理解すれば、EDHは上手くならないと絶対に勝てない、最善手が妙なところで見つかった驚きを楽しめる、非常に面白いゲームになります。

知らないでEDHすることに満足できますか。
以上、手札公開しよ子がお送りしました。
タップが必要で繰り返せないものや
ゴブリン、スリヴァーしかサクれないもの
等は除きました。

かなり弱いものまで全部書いてあるので
◯△×を目安に見ていってください。

(戦乱のゼンディカーまで)

狂気の祭壇 ◯
アシュノッドの供犠台 ◯
爆破基地 ◯
凶運の彫像 ×
凶運の指輪 ×
life chisel ×
落とし子の穴 △
悪魔の長帷子 × 装備品
血の幼子 ×
流血の鑑定人 △
血の座の吸血鬼 △
軍属の解体者 マルドゥカラー
屍肉喰らい ◯ ゾンビ
カルテルの貴種 ◯
black carriage ×
カテラン組合の首領 ×
死体の道塞ぎ × ゾンビ
闇の特権 × オーラ
むさぼり喰うストロサス ×
ディミーア家の護衛 ◯
ドロスバッタ ×
ファルケンラスの貴種 △
ファルケンラスの拷問者 △
堕天使 ×
堕ちたる理想 △ オーラ
狂信的傾倒 △
肉食いインプ ◯ 感染
ゴブリンの砲撃 ◯
大いなるガルガドン ◯ パーマネント
よりよい品物 ◯
死体生まれのグリムグリン △ 伝説 ゾンビ
殉教者の理由 △
オブゼダートの大口 ×
ナントゥーコの鞘虫 △ ゾンビ
屍賊のシャンブラー △
ファイレクシアの供犠台 ◯
ファイレクシアの食屍鬼 △ ゾンビ
ファイレクシアの疫病王 ◯
カーの空奪い、プローシュ ◯ 伝説
サディストの催眠術師 ◯
傷跡の地のトリナクス × ジャンドカラー
歯とかぎ爪 △
吸血鬼の貴族 ×
吸血鬼の大将軍 ×
縞痕のヴァロルズ △ 伝説
臓物の予見者 ◯
血の調停者、ヴィシュ・カル △ 伝説

漸減b 破滅の刃 ◯
消耗品の弾幕r 1点火力 △
猛火のヘルハウンド1 △ 1点火力
介護人w 軽減 ×
絶望の魔法円1 軽減 ×
堕落した収穫者b ×
グリセルブランドの信奉者1 ゲイン△
希望喰らいb × 除去
進化の飛躍g ◯
堕ちし番人b × 除去
胞子の教祖、ゲイヴ1 △ 伝説
オルゾヴァの幽霊議員1 × 伝説
ゴルガリの腐れワームb ×ゾンビ ライフルーズ
臆病なグール1 × ゾンビ 氷雪
krovikan horror1 △
溶口1 ◯ 土地でないパーマネント
精神創傷b △ ハンデス
鼠の骨読みb × ハンデス
危険な進出1 △ ランパン
ファイレクシアの後裔1 ×
病に倒れたルサルカb
溺れたルサルカu
焼け焦げたルサルカr
飢えたルサルカg
殉教したルサルカw
血なまぐさい法務官b △ マスデス
育み手のしだ子g × 反転後の能力
骸骨のカターリb ×
思考抜きの魔女1 ◯ トップ操作
地底街の密告人1 スパイ
ギックスのかぎ爪1 ◯ ゲイン パーマネント

練達の魔術師バリン2 ◯ 伝説 バウンス
血の宿主b1 ×
血統の解体者bg × 除去
焦熱の砲撃2 × 火力
肉裂き魔b1 △
かじりつくゾンビb1 × ゾンビ
ケルゥの戦慄の大口g1 ×
血の魔女リゾルダ2 ◯ 伝説 除去 ドロー
迫撃鞘2 ◯ 装備品
屍族の貪り喰いbb ×ゾンビ
軟泥の庭g1 × トークン
シヴの収穫r1 △ ランデス
殺人王、ティマレットr1 ◯ ゾンビ 伝説
吸血の儀式b1 △ ゲイン ドロー
大食の虚身b1 × ゾンビ
貪欲な禿鷹b1 ×
冥府への貢ぎ物2 ◯ ドロー パーマネント
marjhan uu ×
生体融合外骨格 ◯ 装備品 感染

陰謀団の総帥b2 × 除去
殺戮の祭壇3 × ドロー
ゴルガリの死者の王、ジャラドbg1 × 伝説 ゾンビ
ケルゥの吸血者b2 ×
邪悪な覚醒bb1 △ 墓地回収
破砕団の兄弟b2 △ 伝説 ジャンドカラー
死体の交易商人 × ハンデス

よだれ垂らしのグルーディオンbg2 ×
コロズダのギルド魔導師bg2 × トークン
分散する宝珠u3 × パーマネント バウンス

エルフの空掃きg4 △ 垂直落下
ゴルガリのギルド魔導師g4 × 墓地回収
ネクロサヴァントbb3 ×
最強のデッキは存在するか
以前のジャミラはこのように考えていました。
「ある大会に参加している全プレイヤーが勝利のために最善を尽くした場合、その大会には一種類のデッキしか存在しない」
最近になって気づいたのですが、これは間違っています。

代わりに、今のジャミラはこう考えています。
最善のデッキは存在しないが、最善のデッキ選択は存在する」
「最善のデッキ選択とは、例えば[3%の確率で双子、2.5%の確率でトロン、1.53%の確率で親和、0.25%の確率でカンパニー、(etc)…を使用する]という形で表現することができる」
「最善のデッキ選択を全プレイヤーが採用する結果として、ある大会のデッキ分布は上記の確率と同じ割合になる」

以上のことを説明します。そのために、ゲーム理論の学術用語を使用します。これらはよく研究されていて、定義がはっきりしているからです。私も入門書を一冊かじった程度ですが、なんとか説明したいと思います。

戦略…行動方針

利得…目的(勝利)への貢献度

期待利得…利得の期待値

支配…ある戦略と比べて、別の戦略の利得が大きくなること

最適反応戦略…相手のある戦略のもとで自らの利得を最大にする戦略

ナッシュ均衡…お互いのとる戦略がそれぞれ相手の戦略に対する最適反応戦略になっている戦略の組

純粋戦略…普通の戦略(例:双子を使う)

混合戦略…戦略を確率的に混合して用いる戦略(例:1/2の確率で双子、1/2の確率でトロンを使う)

目的は勝利とします。
どのようにデッキを選べば、勝率を最大化できるでしょうか。

まず、ルールで許されるデッキ選択肢を全部書き出します。基本土地は何枚でも入れられるしデッキ枚数は60枚である必要がないので、デッキとなるカードの組み合わせは無限通りになります。しかし、1000枚デッキなどについては考える必要がないとすぐに分かりますよね。とりあえず、約15000種類のカードを4枚オーバーしないようにメイン60回とサイド15回選択すればおよそ網羅できていると思います。だいたい15000の75乗個くらいのデッキがあるとお考えください。

それを横軸と縦軸にとった行列を作ります。(ヘタですが添付画像を見てください)そして、相性を書き込みます。例えば、双子はトロンに対して8回勝つために2回負けるとするなら(8,2)と書きます。勝ち負けは表裏一体なので、片方が4ならもう片方は6。つまり、合計は常に10で一定とします。これを全マッチングについて行い、行列を完成させます。ものすごく大きな行列になりますね。

改めて確認すると、考えるべきことは利得が大きくなる戦略です。そのために、自分の優位を表す数(つまり各マスに書いてある左側の数字)に注目します。これを大きくするデッキ選択戦略を、行列の左側に書かれている大量のデッキの内から考えることになります。

相手の各戦略に対して、自分の利得を最大にする戦略を最適反応戦略といいます。例えば相手がトロンを選ぶ戦略である場合、この図の中では双子が最適反応戦略となり、利得を最大化します。しかし、相手がトロンを選ぶとは限りません。最適反応戦略の考え方だけでは、相手の戦略が分からない場合に、何が最善の戦略なのか説明できないんですね。

そこで混合戦略の考え方を取り入れます。つまり、相手がとる各戦略について、その戦略をとる確率を記号に置き換えることを考えます。「双子を使う確率d%、トロンの確率e%、バーンの確率f%、…」これが混合戦略です。次に、自分の混合戦略の確率にも記号を割り振って、双子、トロン、バーンについてそれぞれ今度はa,b,cとします。すると、自分の期待利得を表現できるようになります。「対戦利得×対戦確率」を全マッチについて考えて、全部足します。「5ad+8ae+7af+2bd+5be+6bf+…」というように。ここで、自分が関与することができる記号(今回でいえばabc)についてまとめて「(5d+8e+7f)a+(2d+5e+6f)b+…」こんな感じにします。その後、記号を消去するために、相手も同じように考えていることを踏まえながら不等式を使って計算するらしいんですが…

私には難しくて、よく分かりませんでした。
(´>ω∂`)てへぺろ

追記:計算方法の概略

ここは自分でもよく分かっていないので、他人が読んでも意味が通らないと思います。そのため、この部分の精読はお控えください。

両者の期待利得を数式化しました。

全ての確率の合計は1になるので、お互い、最後の記号=「1-他の記号」になります。また、全ての確率は0〜1の間にあります。

いくつ記号があっても(おそらく)関係ありません。相手が関与できる記号でまとめたカッコ内が正負入れ替わる値を境に、自分の記号がとる値を場合分けします。そして、自分の記号の値それぞれに対して「自分の利得が最小となる相手の記号の値」を確定します。これを逆の立場である相手にも行います。

そうすると両者ともに、全ての記号の値の組(a,b,x,y)=(0~0.5,0~0.5,0.2,0.8)などのような組を無数にもつことになります。相手の持つ組と自分の持つ組の中で一致しているものが、ナッシュ均衡です。相手が自分の期待利得を減らせないように、記号の値を決定しました。これをマックスミニ戦略と言います。

この計算が実際に可能であることによって、自分の期待利得を最大化するような確率を各戦略に割り当てることができると思われます。このように確率を割り当てられた混合戦略こそが最善のデッキ選択戦略であると考えています。

自分と相手の戦略がお互いの戦略に対して自身の利得を最大化する(=最適反応戦略である)とき、その戦略の組はナッシュ均衡である、と言います。戦略を選択するゲームは、混合戦略まで考えた場合、必ずナッシュ均衡があるらしいです。

単に「双子を使う」「バーンを使う」といったデッキ選択戦略は、勝率を最大化できないようです。最善のデッキ選択をするためには、混合戦略を使う必要があります。どんなに頑張っても、デッキ構築から運の要素をなくすことはできないということですね。そして、完璧な頭脳が一堂に会して大会を構成したとしても、デッキ分布はマチマチになります。

理論上の終着点にあるMTG大会では、「このデッキがいちばん強いからこれを使おう」と言っているプレイヤーが、「どのデッキが強いかは確率によるからクジ引きで決めよう」と言っているプレイヤーに淘汰されると予想しています。

コメント歓迎します。(・ω・)ノ
既にお伝えしたジェネラル考察の補足。
ついでに考察など。

毒の濁流と無垢への回帰ですね。
ちょっと納得いかなそうなところが
あったように思います。

なぜ、この2枚を対策しなければ
いけないのか。
「唱える際のロスを考えると、この2枚は
採用されていない可能性があるのでは?」

いいえ、唱える必要はないんですよ。
チューターを見せるだけでいいんです。
「あなたがクリーチャーをたくさん展開する
つもりなら、毒の濁流をサーチする用意が
こちらにはあります」 ですね。

ただ、ひとつ疑問が浮かびます。
「本当に毒の濁流は入っているのか?」

これについても、一応説明できます。
ただし、まるっきり机上論なので
現実には成立しません。
そもそもメタゲームという話からして
机上論なので、多めに見てください。

私は今、いちばん強いデッキが持つ
性質について考えています。
そのデッキを私が使い、それは
他のプレイヤーにとっても最高の
デッキなので、相手も同じデッキを
使っているはずです。
だから、相手のデッキの中身がわかる。

さらに、両者とも毒の濁流を入れていない
可能性について考える必要があります。
(ちょっとややこしくなりますよ)

自分が入れていれば、相手も入れています。
そこで、自分が入れるかどうかに注目します。

毒の濁流の強さは相手の構築に依存するので
相手の構築との噛み合わせで考える。
どんな構築の噛み合わせかというと、

①自分が毒の濁流を使うか否か
②相手がクリーチャーを使うか否か

つまり、

自分
・毒の濁流を入れる
・毒の濁流を入れない

相手
・クリーチャーを自由に入れる
(=毒の濁流が強くなる)
・クリーチャーを少なめに入れる
(=毒の濁流が弱くなる)

二択が2回なので、考えられる
結果の組み合わせは2×2=4通り。

・毒の濁流を入れて、相手の生物は多い(〇)
・毒の濁流を入れて、相手の生物は少ない(×)
・毒の濁流を入れず、相手の生物は多い(×)
・毒の濁流を入れず、相手の生物は少ない(〇)

この内の、どの組み合わせに
落ち着くでしょうか。

考える方法は、〇と×の程度の大きさを
見比べてみることです。

毒の濁流を入れた場合である上ふたつの
組み合わせ、それらにおいて得られる
〇×のメリット・デメリット。
これに対して、下ふたつの同様のものを
比較すれば、結論が出せます。
(上ふたつ:下ふたつ)

上ふたつの方がいいはずです。
数字にすることはできませんけどね。
理由は、毒の濁流を入れるデメリットが
小さすぎることです。

毒の濁流は必ず入っている。

毒の濁流に対抗するために、対戦相手の
クリーチャーは少なくなるでしょう。

よって、安定する噛み合わせは
上から二つ目、

・毒の濁流を入れて、相手の生物は少ない(×)

これになります。

以上のことをまとめます。
私は毒の濁流を使っていて、相手は同じ
デッキを使っている。そのため、相手は私が
毒の濁流を入れていることを知っている。
だから、私がデモチューを公開した場合に
相手は毒の濁流を考慮に入れて行動する。

毒の濁流に対する耐性とは
「たまに打たれるのは仕方ない」というものかも
しれませんが、チューター公開耐性まで
考えた場合、それだけでは不足かもしれない
・・・ということです。

これで合ってるかなぁ。
重ねますが、これは机上論です。

追記:
そもそも自分がクリーチャーを入れているのに
毒の濁流を入れられるのか?という疑問は
もっともだと思いますが、私は入れる派です。
本文もこのような前提のもとで書かれています。
追記8/20:
最善のデッキは存在しないと分かりました。
(http://jamira.diarynote.jp/201508102233032783/)
そのため、相手のデッキを把握することは
できませんでした。予測に留まります。

◆結論

最強の統率者は、この中にいます。

緑を含まない統率者
・アーカムダグソン
・アウグスティン四世大判事
・結界師ズアー

緑を含む多色統率者
・10種類くらい

以上、十数種類の統率者の中に、いちばん
強いものが含まれていると予想しています。

◆一般に軽視されていると思うこと

・マナ加速の重要性
・青の特徴
・統率者全般に当てはまるカードパワーの低さ
・毒の濁流と無垢への回帰

・マナ加速の重要性

すべての呪文はマナ加速とのコンボです。
多かれ少なかれ、誰もが意識していることですね。

アーティファクトを除くと、ちゃんと使える
1、2ターン目のマナ加速は緑に集中しています。

土地で加速する点も長所です。統率者が重かったり
重いマナ域のカードを使うなら、土地を伸ばさなければ
キャストが安定しません。後に述べますが、毒の濁流と
無垢への回帰は必ず対策する必要があります。

・青の特徴

EDH最強色は青だと言われますが、緑です。
青は、終盤に使える呪文こそ強力ですが
(未来予知、スフィンクス、MOMA、打ち消し)
序盤に使える呪文のテンポがあまり良くない。
印鑑3種以上か、ランパン系の呪文を得て
初めて生きる色だと思います。

例外は、
・色マナを必要としないアーカム
・圧倒的なテンポ差をつくるアウグスティン
・印鑑3種、タリスマン2種、総合力のズアー

ジェリーヴァは、エンチャントを割れないことを
初めとする微差でズアーに劣ると考えています。

・統率者全般に当てはまるカードパワーの低さ

ものは試しに、統率者ルールなしのEDHを
考えてみるとします。それでもデッキに入るという
伝説のクリーチャーは、かなり限られてくると
思いませんか?

つまりというもの、伝説のクリーチャーの中には
そもそもパワーカードが少ない。

ある統率者を選んだとしても、
「私は能力で統率者を選んだ。能力を使って勝たない
限り、このデッキは他のデッキに劣ることになる」
という話にはなりません。

統率者の真価は、唱えてから発揮する能力ではない。
まず第一に、固有色を決めることです。

※ただし、色が同じか「〜を含む多色」の場合は
統率者の能力を使う必要があります。例えば
シディシの能力はズアーに勝る必要こそありませんが
始祖ドラよりは強くなければ、下位互換になって
しまうことが明らかです。(そりゃそうだ)

統率者の再キャストはさらにコスパが下がります。
こうなると、まともに強い統率者はいません。
統率者が「何回でもキャストできる」という表現は
誤りに近くなるでしょうね。
2回目のキャストが有力な選択肢となるなら
他の手札が弱かったと考えるべきです。

統率者のキャストは、0〜1回が原則。
多くても2回までに抑えましょう。

・毒の濁流と無垢への回帰

必ず対策しなければなりません。
少なくとも、一発で詰むことは避けたい。

相手の手札に何らかのチューターがあるだけで
3ターン目には打てることになります。
それで負ける構築が強いわけないでしょう。
(ここ辛口)

このことから、
緑単 → 毒の濁流で詰まない梓を除いて、ほぼ全滅
青単 → 速さ+溶鉱炉のあるアーカムを除いて、…
黒、白、赤単 → 同上
緑を含まない多色 → 同上

残るは、
・緑を含む多色
・緑を含まないがテンポの良いアウグスティン

ズアーについては省略します。
(エンチャント、3色4マナ、ネクロ)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今回はいつもより思い切った書き方をしました。

正しいことばかりだとは、私も思いません。
私と他のEDHプレイヤーの間にあるギャップを
強調して書いたようなものです。

コメント歓迎します! (・ω・。)
EDHプレイヤーの皆さん、もしよろしければアンケートのご協力をお願いします。
軽い気持ちで、コメント欄にてお答えください。
Q1:対戦相手の行動を変えるために、手札を公開することがありますか?

・公開する
・公開しない

典型的な例は、複数の統率者を同時に牽制するため
手札の四肢切断を公開するような場合です。

Q2:対戦相手に、優先権を回させることがありますか?

・回させる
・回させない

以前の記事の例では、ジャラドがジェリーヴァに対して
独楽を何回も起動させるように行動しています。
http://jamira.diarynote.jp/201412232015007121/
対戦相手が優先権を空回ししなければならない状況が発生した際に、
普通ありえない行動を対戦相手に要求することがありますか?
そのことをお訊ねしたいです。

回答例(この形でなくても構いません)
1:公開する
2:回させない


GP千葉でこんなプレイングをやって本当にうまくいくのか
ちょっと悩んでいて、皆さんのプレイングを伺いたいです。

ご協力よろしくお願いします。
◆公開してから唱える

例えば、自分の手札にネクロポーテンスがあるとします。
これを唱えると、カウンターを持つプレイヤーは大抵の場合は
打ち消しにかかるはず。現実にそうなったとしましょう。
結果、3人のプレイヤーはそれぞれこう思います。

自分「カウンターがあると知っていれば唱えなかった」
打ち消しプレイヤー「ネクロを唱えるつもりなら
カウンターがあることを教えてもよかった」
残る1人「やったぜ」

打ち消しプレイヤーは場合によっては手札を見せてもよいと
思っていた。自分はその機会を利用しなかった、ということです。
代わりにカウンターされない程度の呪文を唱えていれば、
打ち消しが残る一人に向かう可能性を残すことができました。

唱える前の呪文を公開することで、対戦相手への動機付けという
メリットが発生することがある。

ここからは、それを実行する場面について考えます。
「公開してから唱えるべき呪文」とは、どんな呪文でしょうか。
「カウンターされそうな呪文」とか?

答えは「全部の呪文」です。
大抵の呪文は、唱えたときに公開されてしまいますからね。
これから唱える呪文は、これから公開される呪文でもあり、
あらかじめ公開することにデメリットはありません。

デメリットのない行動ゆえに、どんな場合にメリットがあるのか
考える必要もなく実行できます。そのような場合について
あえて考えるなら、対戦相手が自分とwin-winの関係を
提案できる場合(=唱えられたら妨害を打つつもりであり、
なおかつ、妨害を温存したい場合)にメリットがあるといえます。

呪文を唱えるときは必ず公開してから唱えるのが
合理的になります。しかしそのゲームが長引くことは
避けがたいので、ほどほどに留めたいところです。
【EDH】通りの悪霊最強説
たったの3枚で構成された薄っぺらいデッキがここにあるとしよう。
それらのカードを点数評価して、強い順に【x点、y点、z点】とする。

x>y>z …①

ここで、テーブルやや上の空間からカードが1枚、そっと落ちてきて
デッキトップに静かに着地する。なんだろう、確認してみると・・・


       _人人人人人_
      > 通りの悪霊 <
       ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄ 


ここで、通りの悪霊の点数 t について考える。
通りの悪霊を引くことは、その1枚下にあるカードを引くことに等しい。
1枚下のカードとは、潜在的にデッキ内全てのカードの平均である。

t = ( x + y + z )/ 3 …②

①,② から

x>t>z

よって、通りの悪霊はデッキ内の一番弱いカードより必ず点数が高い。
つまりはどんなデッキにも入る必須パーツである。流石にうそである。
今回は、プレイングについて考えてみたいと思います。

3人EDHを前提とします。
「妨害する/される→どちらも1アド損をする」として
類型化すると、以下の3人のいることがわかります。
A : 妨害される(-1)
B : 妨害する(-1)
C : 何もしない(±0)

「Cになる=ABにならない=他のプレイヤー同士で消耗させる」方法は?
→「Aにならないこと」「B or C となる場面で C になること」に分けて考えると良い

今回、前者(Aにならない方法)は「何もしなければ良い」として無視します。
別々に考えられるので、今回は後者についてだけ考えます。

「B or C となる場面」の言う「場面」について。
対戦相手一人が妨害必須の行動を起こすたび、残るニ人に妨害の機会がある。
これも類型化すると、以下の3パターンになります。
①:二人とも妨害を持っていない場合 → どちらも打てない
②:片方が妨害を持っている場合 → 持っている方が打つ
③:二人とも妨害を持っている場合 → 片方が打たされる

①②は選択の余地がありません。③の場合だけ考えればOKです。
③で妨害を打たないため、どんな方法(または考え方)があるでしょうか。
まとめ
・Cになることで損失を防ぐことができる
・そのために、③で妨害を打たない方法を考えたい

その他に考えるべきこと
・①になると負ける
・①を回避するため②に持ち込むと損をするが、これは仕方ない
・自分がA になる可能性について考えていない
・勝つために、少なくとも最後には必ず、A の危険を冒す必要がある

というわけで、今回の課題です。

自分ともう一人が妨害を持っているときに
もう一人のほうが妨害を打つように仕向ける方法



マナのフルタップ(師範の占い独楽)

急に簡単な話になりますが、要は「マナがなければ妨害も打てない」ということです。
しかし、マナをなくすこと一つにしても、テクニックがあります。

例えばこのような周りで・・・
「三日月の神 → ジャラド → ジェリーヴァ」

三日月の神が【精神の願望】を唱えた結果、【潮吹きの暴君】【島】
【虹色のレンズ】がめくれました。戦場には【Mana Crypt】があり
他の二人としては「マズいことになった」という状況です。

しかし、実は二人とも2マナ立っている状況で【四肢切断】を構えています。
(これまでの展開から二人はクリーチャー除去の存在を匂わせていて、
だからこそ三日月の神はソーサリーである【精神の願望】を唱えました)
さらにジェリーヴァについては【師範の占い独楽】もコントロールしています。

この場合、どちらが【暴君】の除去に回らされるのでしょうか。
お分かりの方もいらっしゃると思いますが、順を追って説明します。
三日月の神は【暴君】→【レンズ】の順に唱えて
【Mana Crypt】をバウンスの対象にとりました。

まず、ジャラドは「独楽を持っているジェリーヴァ」に優先権を渡します。
「独楽持ってるんだから、対策探してくれよ」といった感じです。

ジェリーヴァは独楽を1マナ分だけ回して、
「うーん、これはジャラドに任せるしかないかなァ」
とか何とか言いながら、優先権をパスします。

再びジャラドの優先権ですが、ここもパスします。
「実はトップに何か置いたでしょ。独楽タップして使ってくれよ」

ここでジェリーヴァは、何かしなければバウンスが解決されてしまうので
「いや、なかったよ。もう1回コマ回して確認しようか?」
そう言いながら再びトップを見て、自分の残りマナを0にします。

「(本当はもう持ってるくせに・・・) (´・ω・`;)」
三度目の優先権を得たジャラドは、ジェリーヴァが何もできなくなった
ことにより、仕方なく自分の【四肢切断】を打つはめになりました。

Fin

独楽をコントロールしていなかった場合、ジェリーヴァは
マナを消費する手段がなく、除去を打たされることになります。

つまり、この駆け引きは
・マナをフルタップしていたほうが勝つ
・どちらもマナが起きているなら、マナを消費できる方が勝つ
・両者のマナが減らない場合、優先権が先のプレイヤーが勝つ
そういう勝負でした。

独楽をコントロールしていたことにより、ジェリーヴァは
「マナをフルタップするタイミング」を逃さずに済んだということですね。

※今回は省略しましたが、ジャラドはジェリーヴァに対して
 マナの消費だけでなく、独楽のタップまで強制させることができます。



通常、こんなにコッテリと考えてEDHをする機会はないと思います。
自分でもめったにしません。
しかし、「全員が本気になったらどういうことが起こるのか」
たまには考えてみるのも面白いかな、と思って書いてみました。


※12/26 追記

自分ともう一人が妨害を持っているときに
もう一人のほうが妨害を打つように仕向ける方法

という課題の中で用いた
「お互いに除去を認識している場合」の例でしたが、
「お互いの除去が分からない場合」についても、
同じ結果になることがわかったので、追記します。

◆手札の公開を要求する

ジャラドの除去の有無が分からない場合についても
ジェリーヴァが有利であることが分かりました。

ジェリーヴァはマナを消費する前に
 
「これからマナを全消費するけど、ジャラドが【暴君】を
対処できないことを証明するなら(=手札を公開するなら)
代わりに、この【四肢切断】を打つよ」

と、言うことができます。
これは以下のことを意味しています。

これからジェリーヴァはマナを全消費することになる。なぜなら、
ジャラドは自身が除去を持っていないならそのことを証明して
ジェリーヴァのマナ消費を止めさせる必要があるにもかかわらず
それを行わないからだ。つまり、手札を公開してこないことから
ジャラドが除去を持っていることが分かる。

このようなやり取りを経ることによって、ジェリーヴァは
ジャラドが手札を公開しない(=除去を持っている)ことを
確認してから、安全にマナを全消費することができます。

・マナをフルタップしていたほうが勝つ
・どちらもマナが起きているなら、マナを消費できる方が勝つ
・両者のマナが減らない場合、優先権が先のプレイヤーが勝つ

これらの原則は、手札の公開要求を考慮に入れれば
相手のハンドが分からずとも適用できるみたいです。
案外シンプルな形に収まりましたね。

【EDH】カードを選ぶときの考え方講座
いつぞやの「無限ループの探し方」に引き続き
みんなが知ってそうなことを書いていきます。
http://jamira.diarynote.jp/201406251746149872/

こういうのは言語化が大事だと思うので。
「分かってたけど、改めて確認した」くらいの何かがあれば
それで十分、成果があったということでお願いします。


・同じテキストのカードは全種類入れる

消極的な理由
・「このカードは強い」という選択基準を一貫させられる

積極的な理由
・シナジーが組みやすい

例えば、【ラノワールのエルフ】が入っているデッキには同型の2枚
(フィンドホーンのエルフ、エルフの神秘家)が一緒に入ることが多い。
単にマナ加速としての性能が同様に高いというのもあるけど、
それだけじゃないと思います。

印鑑シリーズは、マナ加速として比較対象になる。
「2マナ/1マナ」「色拘束」という大きな違いこそありますが、
「瞬間的に1マナ減って、継続的に1マナ増える」という
中盤以降のスペックに共通点があり、役割が似ています。
「クリーチャーに寄り過ぎるから、ラノエルを1枚印鑑に替えようかな・・・」
と、考えることはあるかもしれません。

しかし、ジャミラとしてはラノエルは3枚で1セットです。
1枚だけ外れることはありません。

1枚目に投入したラノエルと2枚目のラノエルには、確かに違う意味が
あります。しかし、その2枚にはほとんど差がなく、1枚目が入るなら
同じ理由で2枚目3枚目まで入ってしまう場合がほとんどです。
カードタイプの偏りを正すために生物の切り捨てが必要だとしても、
「ラノエル/ラノエル」間ではなく「ラノエル/ボリアルのドルイド」間のような
ある程度の違いを持つカード間でなければ不自然と思います。
以上が消極的な理由。
 
次はシナジーについて考えます。
全カードの関係を見るような荒唐無稽に陥らないための
一つの方法くらいに見てもらえればと思います。

ジャミラがよくやる方法は、同じカードを使うことで
「1つシナジーができれば同時に複数のシナジーができる」
という状態を目指すものです。(画像)
左のカードが3枚同じであれば、右のカードは
だいぶ選びやすいのではないでしょうか。

ラノエルと印鑑にはそれぞれ相性の良いカードがあります。
・ラノエルなら闇の後見、頭蓋骨締め、適者生存、無垢への回帰。
・印鑑なら魔力の櫃、古の墳墓、オパールのモックス、毒の濁流。
どちらか片方に寄せたほうが、うまく回ってくれそうです。
以上が、積極的な理由「シナジーを組みやすい」でした。

ラノエル以外の例でいうと、「耕作、木霊の手の内」
「自然の知識、三顧の礼」などが同じ理由で同時に入りますね。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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