擬態の原形質を組むときに考えていることをまとめてみました。かなりの長文になってしまいましたが、読んでもらえると嬉しいです。

◆3ターン以内、4ターン以降

3ターン目終了時に対戦相手が持つ妨害の数を大ざっぱに計算する。全員のデッキに10枚くらいの妨害が入っていて、3ターン目終了時までに7+3=10枚引いている。対戦相手は3人である。簡略化のためライブラリーを100枚として、3ターン目終了時に対戦相手が持つ妨害の枚数を計算すると以下のようになる。

10/100 × 10 × 3
=3枚
(10/100の割合で妨害が含まれるドローを3人で10回ずつ行う)

つまり、3ターン目終了時の対戦相手3人の手札には合計3枚の妨害がある。

また、4ターン目頃からはマナが余り始める。妨害枚数とマナ余りから考えて、4ターン目には既にコンボが通りにくくなっていることが分かる。このような事情の中で通るコンボとは、

①マナを構えられないうちに仕掛ける(およそ3ターン以内)
②対戦相手が持つ妨害を上回る数の妨害を持つ

このどちらかである必要がある。そのため私が評価するカードはこのようになる。

①3ターン目までにコンボを完成させるカード
②4ターン目以降のために手札を増やすカード

◆4ターン目からはドローが大事

4ターン目からはいよいよコンボが通らない。既にある3枚の妨害に加えて対戦相手3人は自分1人の3倍のペースで妨害を集めているから、ターンを重ねるごとにますますコンボは通りづらくなっていく。また、自分からコンボを仕掛けて妨害されると後続のプレイヤーのコンボが通りやすくなってしまう。そのため、いつまでたっても誰も仕掛けないということになる。

だとすればLOするまで遊べるが、そうはならない。以上の理由があるにもかかわらず、4ターン目以降に最初のプレイヤーが仕掛ける2通りの場合がある。

①妨害とコンボを集める速度が遅く、待っていると不利が拡大するため、今の状態で仕掛けるのが最も勝つ見込みが強い。
②妨害とコンボの数で圧倒的に有利なため、1vs3になってもコンボを通すことができる。

①はとくに有利な要素もなく1vs3に飛び込んでいるので、基本的に勝てない(このようになりやすいデッキは代わりに3ターン目までが強い)。4ターン目以降にゲームが決着するのは主に②の状態である。

4ターン目以降に勝つためには「コンボを仕掛けない」という選択肢が必要であり、その選択肢を作るためにはドローソースが必要である。逆に、最初に仕掛けたプレイヤーは負けてしまう。ドローソースが弱いことによって、最初に仕掛けざるをえなくなる。

こういう理由で私はドロー呪文を高く評価している。コンボと妨害のためにマナも必要であると考えるなら【土地、マナ加速、サーチ、妨害、コンボ】はすべて必要であり、総量が問題になる。総量を増やせるのはドロー呪文だけだ。

多くのゲームは4ターン目以降に決着する。3ターン目以内にコンボが完成することによる勝率はボーナスのようなもので、これを減らさないことも大事だが、勝率の大部分は4ターン目以降の強さによって稼ぐものだと考えている。

◆サーチはビッグアクション

サーチ呪文でサーチするのは主にコンボパーツである。いろんなデッキでサーチされることの多いカードを確認してみると、

土地:ガイアの揺籃の地
マナ:マナクリプト
ドロー:×
サーチ:×
妨害:白鳥の歌、呪われたトーテム像
コンボ:○

例えば、グリチュー(3マナのデモチュー)でマナクリプトをサーチすると、3マナで2マナ加速していることになって、採用するかちょっと考える程度である。サーチされるマナソースはマナクリプト級のものに限られ、サーチは3マナが限度になる。

デモチューから苦い真理をサーチすると合計5マナ払っているのに集中(4マナ)相当のドローしかできない。また、むかつきを見て分かるように重すぎるドローはコンボと同じで通らない。サーチでサーチをサーチするのは弱い。

サーチは魔除けサイクルのようなものだ。いろんなモードが選べる代わりに、どれも強くない。マナ加速やドローは「壊れる」ことが難しいので、とんでもないパワーカード2つの組み合わせ(デモチューからマナクリプト)でもない限りは弱くなってしまう。

しかしコンボと妨害をサーチする場合は別である。コンボは3ドローとか2マナ加速などとは比較にならない価値があるからサーチして強いし、そもそもサーチしないと揃わない。(次いで、妨害はそれを通すのに役立つためサーチしてもよい。)サーチの強さは主にコンボパーツをサーチしたときに現れる。

問題は、コンボパーツをサーチしても通らないという場合にはその使い方ができないということである。コンボが通るか否かの分かれ目である、3ターン以内と4ターン以降のどちらで決着のつくゲームかで話を分ける。

・3ターン以内に決着
サーチがなければコンボが揃わない。しかしサーチに3マナも使っていては3ターン以内にコンボを揃えにくい。役に立つのは2マナ以内のサーチに限られる。パソチューについては悩んでいるが、ミスチューのように1〜2ターン目にマナ加速してから次のアップキープに唱えることができない点が気になって今のところは採用していない。

・4ターン以降に決着
コンボが通らないため、全てのサーチがやや弱くなる。とくにトップに積み込むサーチは手札の総量が減ってしまうため、唱えてもあまり有利にならない。4ターン目以降のゲームはドローを使って【土地、マナ加速、妨害、コンボ】の総量を競うものであり、コンボの早さを競うものではない。

◆結局、何を入れる?

デモチュー、バンチュー、ミスチュー、パソチュー、グリチューのうち、

採用するサーチ
・どのターンでも強いデモチュー、バンチュー
・3ターン目まで強く、4ターン目以降は並のミスチュー

採用しないサーチ
・どのターンでも並のグリチュー
・3ターン目まで並で、4ターン目以降に弱いパソチュー

擬態の原形質が勝つためには、

【生き埋め+再活性:4マナ2枚コンボ】
【生き埋め+原形質:8マナ1枚コンボ】
【適者生存:9マナ1枚コンボ】
【偏執狂+汚れた契約:5マナ2枚コンボ】

生き埋め+再活性は主に3ターン目に使う。

4ターン目以降は生き埋めか適者生存を使って8マナで勝つ。そこからさらに打ち消しも構えるとすれば、勝つために必要なものはマナであり、マナを増やすのはドローである。コンボパーツを集めるカードが少ないようにも思えるが、

・生き埋め
・適者生存
・デモチュー
・ミスチュー
・バンチュー

これら5種類のカードのうちどれかを引けばいい。直観やパソチューはこれらを水増しすることになるが、20枚引いて1枚来るくらいの枚数があれば水増しは必要ないと考えている。

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